徳澤 姫代 様
ヴィオラ奏者
すどう美術館(旧Muse aracara)、Tri Angleオーナー
「普通のと全然違う」
ジミーさんのピアノ調律の能力はすごいものでした。
私達一家は、元コンサートマスターやプロのチェロ奏者という音楽家一家ですが、長い間ピアノ調律に関しては困っていました。 満足のいくような調律ができる人があまりに少ないのです。 一流のピアニストに紹介してもらった調律師でさえ疑問の点を残し、何十年もの間、せいぜい3回ほどで次の人を捜してきました。
その原因は日本の調律師教育かもしれません。なぜならジミーさんの調律の教育を聞いて深く納得したからです。
彼はカナダの厳しい2年制の調律師養成学校の出身で、その教育内容は驚くべきものでした。 実際の調律の訓練だけでなく、教養、科学、語学、美学、大工の仕事、と多岐に渡った内容です。 古びてダメになったピアノは、ていねいに修理復元し、調律師の個性で新しい音を作り上げていく、というような芸術的創造も習うのでした。
さらに驚いたことは、ジミーさんの先生は、かのグレン・グールドの調律師だったのです。
ジミーさんは、一般人の耳には聞こえない、ピアノのある種の音が聞こえます。これが、さらに仕上がりにつややかさを増すのでしょう。 もともと彼が持っている繊細な美への感覚に加えて、191cmの身長から繰り出す力で、ピアノはしっかりと引き締まり、普通の調律に比べて半年は長く保ちます。 日本の湿気や高温に対しても、日本人調律師より対策をしっかり持っています。
それで、かかる費用が日本人の調律師と同じなら、どのくらい大きな幸福を得られるか計り知れません。